普通の人がオタク化する時代
以前はコスプレと言えば、オタクな限られた人が同人誌販売のイベント会場などで趣味としてキャラクターに扮するか、接客業などの仕事で衣装を着るということがほとんどでした。
このいずれもが、限られた閉鎖された空間で行われており、他の一般の人の目に触れることが無いということが共通項です。
ところが最近では、芸能人や政治家などの有名人がキャラクターのコスプレを披露したり、レイヤーがメディアに取り上げられるなど、コスプレは以前より一般の人の目にも触れやすくなっています。
そのせいもあり、普段は全く縁が無い人でもコスプレをする機会が身の回りに多く存在するようになってきているのでした。
一般の人がこの日だけはコスプレが許されるという日
とはいえ、普通の人がコスプレをする機会はそう多くはありません。
大きなイベントがある時、年に数回というところでしょう。
- ハロウィン
- クリスマスパーティ
- 忘年会、新年会の余興
- マラソン大会
- お花見(桜観賞)
最近ではハロウィンの時期、10月後半にもなりますと幼稚園などでもイベント日があるようで、ウッディや白雪姫、アナ雪のアナやエルサなどの仮装をした子供達を街中で普通に見かけることが出来ます。ハロウィンの文化が広まってきたことが、他のイベントパーティ等でもコスプレをする機会を作っています。
これら子供達が中高校生へと成長していった時には、果たしてどのようなコスプレイヤーが形成されているのでしょうか。
ハロウィンが身近になったとはいえ、それでも普通に生活していれば年に1回のコスプレをする機会があるかどうか、という人がほとんどではないでしょうか。
毎週末、どこかでコスイベントが開催されています
コスプレイヤーがコスプレをする機会は、一般の人が知らないだけでたくさんあり、毎週末どこかではイベントが開催されています。というかやりたい時にするわけですから、季節に関係無く常にあるとも言えるのです。
1. 大型イベント
全国的にも有名なオタク系大型イベントでは、コスプレエリアが設けられています。いずれも世界的に有名で広く知られたイベントでもあることから、海外からの参加者も多く様々な言語が飛び交います。
集客力があることからその宣伝効果は大きく、有名芸能人や地下アイドルなどが参加しているケースも多くあります。最近では、コスプレ系の飲食店なども宣伝で参加していたりします。
- Wonder Festival(ワンフェス) 2月/7月
- 日本橋ストリートフェスタ(ストフェス) 3月
- アニメジャパン 3月
- ニコニコ超会議 4月下旬(GWの最初)
- 世界コスプレサミット/名古屋 7月末~8月
- コミックマーケット(コミケ) 8月/12月
- 東京ゲームショウ(TGS) 9月
- 池袋ハロウィン コスプレフェス 10月
- カワサキ ハロウィン 10月
- 東京コミコン 12月
注意ポイント
これらの大規模イベントでは、どちらかと言えばオフ会的な要素が強く、全国からのコスプレイヤーやコスプレファンが集まり、交流を行います。
2. コスプレイベント
主にロケーションにこだわった撮影がメインであり、ほぼ毎週末こういったコスプレイベントはどこかで開催されています。
ある程度の開催実績と歴史のある首都圏のイベントをリストアップいたしましたが、名古屋や大阪を始めとして地方都市でも地元のイベンターがコスプレイベントを開催しています。
- コスプレ博(TFT、プラザ平成) C-NET
- acosta!(池袋サンシャインシティ 他) ハコスタとアニメイト主催
- ココフリ(赤レンガ倉庫、横浜を中心に開催)
- コスプレフェスタTDC(東京ドームシティ)
- COSSAN(町田、高田馬場 他)
- JCF(としまえん、京成バラ園 他)
「都市名+コスプレイベント」で検索しますと、最初の方はメジャーイベントが出て来ますので、何ページかめくっていきますとローカルイベントの開催告知などが出て来ます。
3. 同人誌即売会
同人誌・同人ROM販売に付随し、集客のための宣伝を目的としてコスプレを行います。
これの最大級イベントがコミックマーケット、コミケになります。
- コスホリック
- ガタケット
- COMIC1/character1
- コミッククリエイション/サンシャインクリエイション
- コミックシティ
- こみっくトレジャー
- コミックライブ/おでかけライブ
- Nagoya Cosplay Exciting(ナゴコス)
こちらも中小様々な企業・サークルがイベントを開催しており、基本的には県庁所在地・政令指定都市といった人が集められる会場を使用して行われます。
コスプレ参加がしやすいイベント形態
コスプレ初心者が単独でイベント参加をしてみようと思った時に、どの形態が一番参加しやすいのでしょうか。
逆に、一人で一番参加しづらいのがコスプレ専用イベントになります。
これは、一般的にコスプレイベントは外部へ迷惑がかからないよう閉鎖された建物内・敷地内といった限られた空間で開催されていることから、一般参加(私服)でその様子をうかがい知ることができないのです。
このことからコスプレ専用イベントでは、初めてでは誘導してくれる友人などがいない場合には右も左も判らないことから、参加のハードルは高くなります。
また、主目的がロケーションを活用した撮影であることからグループ参加が多く、グループ間の交流はほとんどありません。こうなりますとボッチ参加は完全に浮いてしまうことになるわけです。
比較的、コスプレ初心者が参加しやすいイベントとしては、ローカルな同人誌即売会のコスプレということになります。
これは、一般参加者(同人誌購入者)として会場の様子やコスプレのクオリティなどを事前に確認することが出来るという点にあります。
- 他のコスプレイヤーのコスプレジャンルを知る
制服系、アイドル系、ゲーム系といったどのようなジャンルが多いのかを確認します。同人誌のジャンルに合わせたキャラクターの傾向になる場合があります。
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- コスプレの完成度や衣装のクオリティなどを確認
あまりにかけ離れた高い完成度の場合、自分のコスプレとの差が大きいと凹みます。どうしても他の人のコスプレと比較されてしまうのは仕方がありません、ですからその差は出来るだけ小さい方が良いのです。
- カメラマンの有無、人数などを確認
撮影登録が必要かどうか、またカメラマンの人数、カメラ列が出来るかなども確認しておく必要があります。
- 設備の配置や規定の確認
更衣室の場所(登録費用なども)、露出度、武器や小道具の制限なども確認しておくのは基本中の基本です。
以前、初心者向けのイベント参加推奨の記事では、コミケやワンフェスへの参加を勧めていますが、いきなり全国レベルよりも可能であればこういったローカルの地元イベントで経験を積む方が良いでしょう。
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コミケやワンフェス等では、全国からコスプレイヤーが集まることから、コスプレのクオリティが極めて高くなります。
今、旬の人気キャラクターのコスプレの場合では、同じキャラクターが必ずいますから、どうしてもキャラに似ているかどうかという基準で比較されてしまいます。そうなった場合には、格安衣装とウィッグを購入しただけでは全国レベルには追い付いていけないことから、初心者が目立つのは難しい状況となります。
おそらくは、初心者がコミケなど大規模イベントへの参加を勧めない書き方をしている指南サイトでは、そういったクオリティの違いを問題にしています。
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なにはともあれ、コスプレ参加は学生時代の文化祭的なノリがあり、忘れていたワクワク感を呼び覚ましてくれるものでもあります。
ハロウィンで騒いでいるのもコミケで盛り上がっているのも、基本にあるものは非日常を求めるものであり、その根底には日本人のお祭り好きな同じ血が流れています。