Event review Halloween

新型コロナウイルス5類移行4年ぶりに制限のない渋谷ハロウィン

2020年から4年余りに渡り、新型コロナウイルスのパンデミックによる行動制限により、落ち込んでいた渋谷のハロウィン。最後に身動きができないくらいに人が集まっていたのは、2019年の10月のハロウィンでした。

2023年の10月は、この新型コロナウイルスの感染症指定が5類へと移行、インフルエンザウイルスと同じ扱いになったことから行動制限も解除されて、となるはずでした。

ここで今年は、渋谷区長が「渋谷周辺に来ないで欲しい」と猛アピール、ハチ公前を完全に覆って封鎖するなどして厳戒態勢となっています。これにより10月31日のハロウィン直前の週末、27日の金曜日から29日の日曜日では、仮装をしている人が激減しほとんどいない状態となっています。

仮に仮装をしている人がいたとしましても、それは規制を知らない外国人であり日本人の仮装姿はほとんど見られない状態となっています。渋谷の名所であるスクランブル交差点もほとんど混雑は無く、スムーズに渡れる状況にありました。

渋ハロが膨れあがった理由とは

当初、1987年に恵比寿・代官山の商店街が集客を目的に始めた仮装パレードが渋谷のハロウィンに人が集まるようになった発端だということのようです。

9月10月の秋というのは、夏休みの消費疲れがあり12月のクリスマス商戦まで目立ったイベントがありません。そこへ、秋の行楽シーズンにより消費を旅行などに持って行かれてしまいますと、百貨店などは集客に苦労していたのでした。

10月16日には「ボスの日」がありますが、バレンタインやホワイトデー並みに上司へ贈り物というイベントまでには浸透はしていません。そこへちょうど良かったのが、10月のハロウィン商戦です。

西武渋谷やロフト、東急ハンズなど渋谷の百貨店が中心となりハロウィン商戦を盛り上げて仕掛けることで、渋谷へ集まる若者にハロウィンというイベントが浸透していきます。

爆発する契機となったのが2002年の日韓ワールドカップと言われており、渋谷のスポーツバーで飲みながら試合を観戦していた人々が、日本の勝利によりスクランブル交差点へ集まり大騒ぎしたことが契機となっています。その後も年末新年のカウントダウンなど、自然発生的なイベントとしてスクランブル交差点が渋谷に人が集まる象徴となっていきます。

渋谷ハロウィンの最大の特徴は、主催者がいないということです。自然発生的に人が集まりイベント化している、それなのにある程度の秩序が保たれている、というところが日本人的であり外国人が興味を持つところなのでしょう。

ハロウィンの仮装やコスプレをして渋谷へ人が集まる、それを見物しにさらに普通の人たちが集まる、といった循環で毎年集まる人が増えていきます。するとその様子をyoutuberが配信、それを見た外国人が仮装やコスプレをしてさらに集まるということになっています。

ハロウィン時期のピーク時には、渋谷駅ハチ公前広場からスクランブル交差点を経て、渋谷センター街、円山町交番までの狭い地域に4万人とも5万人とも言われる人が集まると言われています。

韓国ソウルの梨泰院の雑踏事故の影響

昨年の韓国ソウルの梨泰院(イテウォン)の雑踏事故が、少なからず今年2023年の渋谷のハロウィンに影響を与えているのは確実です。

昨年は、事故発生の29日から10月31日までは間が無かったことから、人が集まることを阻止できませんでしたが、今年は十分に時間があったことから渋谷区長のアノ「来ないで」という発信になったものと思われます。

週末には仮装姿はほとんど見られなかったことから、その情報を得て31日も仮装は少なく

例年とは雰囲気が違い肩透かしを喰らった感じの渋谷ハロウィンではあります。

現在、渋谷の街は再開発中ですが、スクランブル交差点周辺は人口地盤で普通の地面とは違うとのことです。このため、想定外の人が集まりすぎますと、この地盤が抜けて梨泰院以上の大惨事になりかねない、と懸念する人もいます。

渋谷ハロウィン2023は盛り上がりに欠ける

では、31日ハロウィン当日の渋谷の様子はどうだったのでしょうか。

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