コスプレでイベントへ出掛けてみましょう
アニメ、マンガの趣味が自分の部屋で一人で過ごす内向きな趣味なのに対して、同じサブカルチャーオタク系でくくられるコスプレは、全く逆の外向きの趣味となります。というのもコスプレをした場合、一人で宅コスを完成させて悦に浸っていても全然面白くないからです。
せっかく作り上げたコスプレキャラクターですから、そこには「誰かに見せたい」「誰かに評価してもらいたい」という強い欲求が生じてくるのです。評価=写真を撮られる数、ということが一つの指標になります。
最初のうちは、人前へ出るのは恥ずかしいから誰にも知られずにひっそりと宅コスしながら自撮りして、それもコスプレの楽しみ方ではあります。ですが人の欲求は大きくなるもの、次第にそれだけでは満足が出来なくなっていきます。
他の人はこの部分はどうやっているのだろう?とか、同じ作品で併せ(合わせ)撮影をしてみたいという欲求を遅かれ早かれ必ず思う時が来ます。いずれその時期が来ることが判っているのであれば、早めに外へ出ていく決断をすることをお勧めいたします。
コスプレは不登校の解消にも使われます
中学生時代に人見知りで不登校に陥ってしまった女の子が、アニメ好きであったために高校生でコスプレを始めて宅コスをするようになります。すると次第にコスプレイベントへ外出するようになり引き籠もりが解消、コスプレイヤー同士やカメラマンと楽しく交流するようになりコミュ障も解消し、積極的に人と交流できるようになります。
好きなことであれば、多少の苦労はなんてことは無く乗り越えられるのですよね。
暑い中寒い中で頑張るとか、イベント期日までにコスプレの完成を間に合わせるなど、そこで忍耐力が付いたりもします。
これで不登校で休みがちだった高校へも行くようになり、残りの高校生活をエンジョイできた…というような例もあります。
その女の子、従兄弟も不登校になっていたためコスプレに誘ったところ、みるみるうちに不登校が解消されたということもありました。可愛いコでもあったことから、人気レイヤーになるというオマケ付き。
不登校児を抱えるお父さんお母さん、内向きな子は必ずアニメやマンガが好きですから、コスプレを誘ってみてはいかがでしょうか。
最近は、お母さん同伴でイベントへコスプレをしに来ている女の子も見かけることが頻繁にあります。お母さんが、マネージャーのように荷物を持ったりして付き添っているのですね。
また、不登校の解消にコスプレを利用しているNPO法人も存在します。コスプレを通して交流を覚え、イベントスタッフとして仕事をする満足感を教え、社会参加へと導くものです。
SNSのコスプレ用IDを用意しよう
さて、イベントへ出て来てみて、どのようにして"仲間"を見つければよいのでしょうか。まずはその前準備としまして、コスプレSNSへ登録することが第一歩になります。
その2大コスプレSNSが
- Cure World Cosplay(旧ライブドアCure)
- コスプレイヤーズ アーカイブ(略称:アーカイブ)
以前はこの他にも「コスプレコミュニケーション」「コスプレポータルCOSP」「コスプレ情報サーチ」「コスプレスタイルサーチ」「レイヤーズネット」といったメジャーなポータルSNSサイトがたくさんありましたが、いずれも個人運営であったことから運営が続かず終了、あるいはメンテナンス放置となっております。
SNSは、アーカイブのIDとtwitterのIDの2つを用意すれば交流の90%以上はカバーできます。
以前はCureのIDが必須であったのですが、コンセプトが海外向けにシフトしたWorldCosplayになって以降(SNSの要素を減らしたため)は国内コスプレイヤーで利用している人はほとんど見かけません。
また世間一般ではtwitterよりも「インスタ映え」を狙ったInstagramへと主流が移っているようですが、こと今のコスプレにおいてはtwitterの利用者の方が圧倒的に多く、交流を目的とするのであればまだまだ強いツールです。
コスプレ名刺を作りましょう
社会人であれば、嫌でも会社から名刺を持たされるため使う機会は多くその扱い方も知っていますが、学生で名刺を持つ人はそうそうなく使い方を知らないのも無理はありません。
コスプレでは昔から自分をアピールするため、後々に写真のやりとりなど連絡を取り合うために、名刺は必須となります。
最近の傾向
最近はスマホかタブレットで済んでしまうため自宅にPC&プリンターを持たない人も多くいます。このため名刺の印刷が自宅ではできず、印刷業者に出すのも費用がかかることからコスプレ名刺を作成しないレイヤーさんも多くなって来ています。これにより、コスプレにおける名刺の重要度も低下しているのが現状です。その場合には、スマホのtwitter画面を撮影してID交換を行います。
名刺にはスケッチブックの紹介プレートと同じように、
- コスネーム(C/N)
- アーカイブもしくはtwitterのID
- メールアドレス(無くても可)
- 自分のコスプレ写真
などを載せます。
名刺はいろんなコスプレイベントで使い回しますので、当日のコスプレの作品名やキャラクター名などは載せない方がよいです。
手書きで入れる方法もありますが、何十枚も書くのはちょっと面倒でもあります。
ブログや専用のウェブサイトなどを持っていれば、そのURLを載せても良いでしょう。
コスROM販売とかYoutuberなどをやり始めますと、宣伝用のブログ等のURLを持ったりしますので購入へ誘導するためにも必要です。
ただし、メールアドレスやURLは長くなることから入力が面倒、また打ち間違え易いことからなかなかアクセスしてもらえません、QRコード化して載せておくと簡単にアクセスできるのでお薦めです。
スマホならQRコードは簡単に読み取れて、そのままアクセスが可能です。
印刷用紙は、家電量販店へ行けば家庭用プリンターで印刷できるコクヨやA-one、エレコム、サンワサプライなどから名刺用紙が販売されています。
普通の用紙から厚紙まで、透明なプラスチックみたいな変わりものまでいろんな用紙の種類がありますので、一度大型店のリアル店舗を覗いてみることをお勧めいたします。
印刷ソフトは年賀状印刷ソフトが使えますし、無料でも上記の用紙メーカーから提供されています、Wordでもテンプレートがあり作成が可能です。
パソコンとプリンターが無い、パソコン操作は苦手という場合には、名刺印刷業者を利用する手もあります。今は100枚をカラー印刷するのも安いですし、何よりも枠からズレずに綺麗に仕上がります。
ビジネスマナーのようなうるさいしきたりは、コスプレの名刺交換の場合にはありませんので、普通に片手で渡して受け取って大丈夫です。
注)ビジネスマナーの名刺交換の際に、これが出ないように気をつけてくださいネ
挨拶は慎重に、丁寧に
コスプレイヤーには人見知りの方も多く、人付き合いが苦手という人も多いです。
そこへいきなりタメ口で、好きな作品やキャラクターについて一方的に話しかけても警戒されてしまい、変な人、怪しい人のレッテルを貼られてしまうのがオチです。
ですから、初対面では丁寧語で慎重に言葉を選んで話しかけましょう、言葉のキャッチボールをすることが大切です。イベントの雰囲気により気分がハイテンションになり高揚していると、これが意外と難しいのです。
コスプレをしていると年齢不詳になる場合がほとんどで、キャラ作りによって幼く見えていても実際には自分よりも年上だったりすることもあります。仮に自分より年下であっても、丁寧に接することには変わりありません。
素敵なお気に入りのレイヤーさんを見つけたら、まずは丁寧に写真撮影をお願いします。可能であれば2ショット撮影もお願いして、自分のtwitterなどにアップしても良いかを聞きます。
その写真でツイートを行いますと、当のコスプレイヤーさんがフォローバックしてくれてリツイートやリプライを返してくれることがあります。
このいずれもが無い場合には、そのコスプレイヤーさんはあなたには興味が低いということですので、残念ですが今回は諦めましょう。ある程度のベテランレイヤーさんになりますと交流の幅も広いことから、1回会っただけでは覚えてくれないのです。
最初は空振りしたとしましても、そうやってイベントで2回3回と顔を合わせていくようになりますと、コスプレ合わせなどに誘ったり呼んでくれたりするようになっていきます。
次第に自分のコスプレへのアドバイスをもらったり、コスプレ衣装やメイクのポイントを聞いたりと交流が増えていくわけです。
一見面倒くさそうに見えますが、仲良くなるためにはコスプレに限らず相応の努力と時間が必要だということです。コスプレというのは、そのきっかけを作ってくれる入口であり、そのハードルを大きく下げてくれるというだけなのです。
普通に街を歩いていて「あっ!?綺麗な人、格好いい人だな」と思っても、いきなり声をかけることは出来ません。(いきなり声をかけても不審がられ、最悪通報されます)
それがコスプレイベントの中では、コスプレやキャラクターを介して話しかけるきっかけを作ってくれるのです。
コスプレの魅力の一つ、解っていただけましたでしょうか。