数十万円もするコスプレ衣装
1着100万円もするコスプレ衣装ってあるの?
と、最近ではTV番組でもコスプレが取り上げられる機会が多くなり、そういった突出した話題が噂として飛び交うことが多くなりました。
単体ではまず100万円なんて行かないです、おそらくその数字はヘビーなコスプレイヤーが年間でかけた金額ではないでしょうか。
得てして、そういったショッキングな数字だけが一人歩きをしてしまうものでもあります。
100万円までは行かなくても、コスプレ衣装はフルオーダーをしますと1着10万円はくだらないこともあります。
オーダースーツが10万円くらいすることを考えれば、同じ衣類ですから製作にかかる手間はほぼ同じというわけです。
むしろ、コスプレ衣装の方がフリルやリボンなどが付いている分、構造が複雑で生地の量や製作時間はより多くかかり、金額は上がります。
1点ものは、映画や演劇舞台の衣装を作る並みにコストはかかるということです。
その分、市販されていないキャラクターのコスプレ衣装の場合には、イベントでその注目度も高くなります。
自作が基本であるコスプレですから、他の人が着ていない、着られないキャラクターの衣装をイベントへ投入できた時の快感は何物にも代えがたいものがあります。
その衣装を含めた完成度が高ければ高いほど、カメラが集まるほどにその欲求は高いレベルで満たされます。
これが、衣装に高額をかける理由でもあります。
自作派はこれが常に可能になるわけです。
1キャラのコスプレ衣装にかける金額
仮に衣装が1~2万円前後だったとして、ウィッグやブーツ、武器造形などまで含めると1キャラ3~4万円くらいはかかる計算です。
これを毎月1~2キャラ、続けていけば年間で50万円近くとなります。
毎週1キャラの新作を用意していきますと、その倍で年間100万円くらいは行ってしまう計算になります。
コストが比較的抑えられる自作派であったとしましても、生地代や資材のコストはそれなりにかかるわけですし、そうそう製作している時間も無いので既製品購入の選択肢を混ぜながらコスプレをしていくのが普通です。
いろいろと話を聞いていますと、1キャラのコスプレ衣装にかける金額の目安は「2万円」というのが今の一つのラインになっているようです。
以前、ローゼンメイデンがブームの頃は「3万円」がラインでしたので、中国製によるコスプレ衣装の価格破壊と共にこの数字は下がっている、ということになります。
コスプレ衣装の価格と品質
一般的には、価格に比例して品質は上がっていくものですが、コスプレ衣装の場合にはこの法則に従わない場合があるために難しくなります。
それはサークル製や個人製作の衣装が出回っているからです、これらは広告宣伝費やマージンが抑えられているために低価格高品質となる場合があります。
またその逆もしかりで、数千円と安くサンプル写真もそこそこ立派に見える衣装でも、届いてみると衣類として機能しないどうしようも無い衣装であったりもするのです。
既製品のコスプレ衣装の価格帯と品質の目安としまして、
△ 低価格帯 ▼
・5,000~6,000円以下
確実に海外製で、販売も海外の業者が行っている場合が大半となります。
衣装の価格に対して送料(EMS等の国際郵便)が割高となる場合がありますので、注意が必要です。
サンプル写真とは異なるものが届く、衣類として機能しない場合があることから、購入の際には事前に問い合わせを行うなど十分に注意をする必要があります。
・1万円前後~1万5000円程度
既製の市販コスプレ衣装で現在主流の価格帯で、多くの人が購入の目安としている価格帯です。
最近では中国製でも、アイドル系の複雑な衣装がこの価格帯へ上がって来ています。
価格のわりにはクオリティが比例しないものが多くあることから、サンプル写真で細部の作り込みまでよく見て慎重な判断が必要です。
△ 中価格帯 ▼
・2万円前後~3万円以下
この価格帯になると、裏地が付いていない簡素な作り込みの日本製が選択可能になってきます。
クオリティが高い中国製も、最近ではこの価格帯へと上がって来ています。(人件費が高騰)
サークル製や個人製作になると、4~5万円級の衣装クオリティと同じクラスがこの価格帯で手に入ります。
△ 高価格帯 ▼
・3万円以上
有名ショップやサークル製のコスプレ衣装で品質が高いものはだいたいこの価格帯に入ります。
作りもしっかりしており、細部のデザインの再現性も高く、実在する制服などの衣類と同じ構造で製作されています。
・5万円以上
この価格帯ではフルオーダーの領域に入ってきます、予算をかけようと思えば複雑な衣装になりますと10万円以上もあり得ます。
△▼
コ○パではかつて、エヴァのプラグスーツが60万円というのがありましたが、こういうのはレアケースです。
この衣装は受注生産で、購入者のサイズを合わせたフルオーダーでした。
コスプレ衣装は自作が基本になります。
衣装を購入したとしても細部で自分なりの工夫を加えることが大切で、買って着てハイ出来上がり…では注目を浴びることはできません。
ウィッグや小物を駆使して、如何にキャラクターのイメージへと近づけるのか。
また小道具などを用意して作品のワンシーンを再現するなど、"作品"を作り上げるという努力が必要になります。
その努力の数が多いほど、高い評価になるというわけです。
確かに完成度はかけた金額に比例していきますが、コストを抑えて再現度が高くなれば、それはまた満足度も高くなるというわけです。