渋谷ハロウィンの人流は昨年の10%増し
今年の2021年ハロウィンの時期、「警察官風コスプレ」に関する記事がバズっていました。ハロウィンのコスプレ・仮装をする上で、多くの人が気になっていることのようです。多くのTwitterでも取り上げていただきまして、ありがとうございます。
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さて昨年2020年に引き続き、新型コロナ禍の中でのハロウィンとなった渋谷ハロウィン、昨年同様引き続き渋谷区は渋谷へ集まらないように呼びかけていました。
ですが、第5波は9月以降下火となっており、緊急事態宣言も9月下旬に解除され、東京の感染者数も10月31日は22人とかなり少なくなっています。この安心感からか、昨年の渋谷に比べて今年の渋谷への人流は確実に増えています。
また、昨年はコスプレや仮装をしている人が少なく観に行く価値も低かったのに対して、今年はコスプレや仮装はやはり少しだけ増えているようです。
ただし、新型コロナが流行する前では109を挟んでの道玄坂や文化村通り、渋谷西武A館とB館の間から入る井の頭通りが歩行者天国となり、それでも身動きが取れないくらいの混雑であったのに対して、今年の渋谷駅前では歩行者天国は無し、交通規制は行われず自動車は自由に入って来られる状況にあり、西武百貨店やドンキホーテ付近では例年ほどの混雑は見られなかったというのが実際のところです。
一部、報道などで混雑している場面を見せられたのは、センター街でそれも数100mほどのマクドナルド前あたりまでです。さすがにここは混雑をしており密な状況でしたが、それでも2019年以前のような身動きができないくらいというわけではなく、ゆっくり歩きながらそれなりに移動が出来る混雑ぶりでした。
マスコミは、この部分だけを切り取り混雑しているイメージを作り上げています。
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週末土曜日の渋谷にしてはずいぶんと隙間があるな、というのが20時台の印象です。
マスク装着率100%!感染予防する日本人
これだけの人が集まり大騒ぎをしているにもかかわらず、道ゆく人はほぼ全てがマスクを装着していることには、少し驚きました。キャラクターのコスプレをしながらも、マスクはちゃんとしているという。
これだけ東京の感染者数が減っているわけですし、屋外だしすれ違うだけなら濃厚接触者にならないのだから、多少マスクは外しても大丈夫なんじゃない?と思うのが普通ですが、やはり人が集まる場所はリスクもあるということで、感染予防策は徹底しているところが真面目な日本人なのでしょう。
マスク装着率は100%かと思っていましたが、チラホラ1人とか2人くらいマスクをしていない人もいたことから、装着率は99.999%といったところでしょうか。
コスプレや仮装においても、マスクをしたメイドさんとかアメリカンポリス、マスクをした鬼滅の刃など、ちゃんと感染対策をして楽しんでいるようでした。顔が見えないのですけどもね、衣装を着て渋谷の街を歩くのが目的なのでしょう。
例年と変わらず警察官の動員、DJポリスも出動
いくら渋谷区が「渋谷へ来ないように」と呼びかけたとしましても、自然発生的に若者が集まってきてしまうのは止められません。ましてやこの2年間、自粛生活で抑圧された生活を送ってきた10代20代の若者にとって、コロナのパンデミックが収まっている今なら、多少出掛けても大丈夫だろうと思うのが普通の考え方でしょう。
高校生活3年間のうちの2年を新型コロナによって奪われ、体育祭も学園祭も修学旅行も無くなってしまったという人もいるはずです。大学へ入ったものの、早々に対面授業は無くなりオンライン授業ばかりで課題の提出に追われる、サークル活動や新歓コンパも無くバイトも出来ない友達も出来ない2年間、思い描いていた大学生活とは大きくかけ離れていたりします。
そんな上京してきて初めてのハロウィンなので、渋谷ハロウィンに来てみたというような報道も散見されます。
渋谷区が更衣室やトイレなどを用意して管理していたかつての渋ハロとは違いますが、人が集まってくることは必然であることから、警察も見過ごすことはできず交通整理のため出ざるを得ないわけでした。
渋谷駅前スクランブル交差点脇には、いつものようにDJポリスも、車両に上から声を張り上げていました。
混雑している渋谷センター街では、少しでも立ち止まり自撮り写真を撮ろうものなら、「立ち止まらないでください!」「写真撮影はご遠慮ください」と言われてしまうのでした。
そのせいか、流れはスムーズだったように感じました。行きたい方向へ、行けるのですから。
今年のコスプレ&仮装の傾向
今年の渋谷ハロウィンのコスプレの傾向としましては、全体的にクオリティが大きく落ちた、というのが第一印象です。
以前の新型コロナ禍前の2019年頃のような、“職人”と呼ばれるような凝った自作作品を持ち込む人や、本気のコスプレイヤーの参加が皆無でした。もしかしたら、前日土曜日の方が参加はしやすかったことからそちらにはいたのかもしれませんが、31日にハイクオリティなコスプレが見つからなかったのは確かです。
代わってドンキで安く売られているような衣装で、メイドやナースにアメリカンポリスのような軽装の仮装が多く見られました。昨年は、この軽装の仮装すら少なかったわけですが。
また、外国人が多く戻ってきているのも目立っていました。英語、中国語、韓国語などがけっこう飛び交っていました。
キャラクターコスプレとしては、依然として根強い人気の「鬼滅の刃」、今回多かったのは「東京卍リベンジャーズ」「イカゲーム」といったところです。
本格的なコスプレが見られなかった2021渋ハロ
本気全開のコスプレが見られなかった理由の一つとして、渋谷ハロウィンが常連からは飽きられ始めていることが理由の一つとしてあるようです。このため、報道にあるインタビューなどからは、今年初めて渋谷へ来たという人が多くいることが判ります。
ハロウィンイベントの先駆けでもあった「川崎ハロウィン」が2021年は新型コロナ禍により2年続けての中止となり、そのまま24年間の歴史に幕を下ろすことになったように、ハロウィン市場にも陰りが見えてきています。
この陰りは、渋谷ハロウィンのような統治できない大騒ぎになることによって、ネガティブなイメージが付いてしまっている点も見逃せません。
このため今回の新型コロナ禍がきっかけとなり、大規模なハロウィンパレードのようなイベントも見直しが行われる流れが加速するのではないかと見られています。経済の活性化をさせるための新たなムーブメントや個々のライフスタイルにあったプロモーションが求められています。